この記事では、シーシャは健康に害があるのか、ニコチンや有害物質は含まれているのか等をタバコと比較しながら解説します!
「シーシャの方が紙タバコよりも健康にいいよ!」
シーシャの存在を初めて知ったとき、勧めてくれた友達にこのように言われました。
でも調べてみると、シーシャの方が有害であると述べているサイトもいくつかありました。
実際のところどうなんだろう…と感じる方は、私だけでは無いはず!
シーシャに含まれている有害物質と紙巻きタバコとを比較したときの身体への影響について解説していきます!
Contents
シーシャとは?
別名「水タバコ」とも呼ばれるシーシャは、煙草の一種で、写真のような器具を使用して吸います。
シーシャとは、タバコの葉にシロップで漬け込んだフレーバーの上に炭をのせて熱し(燻し)、香りと味がついた煙を一度水に通して吸う嗜好品の一つです。シーシャを楽しむ事が出来る時間は1時間以上と長く、一度セッティングさえしてしまえば炭を新たなものに変えたりタバコを追加したりすることで、何時間でも吸う事が出来ます。
またシーシャのタバコ(フレーバー)には数多くの味があり、「こんな味まであるの!?」とびっくりしてしまうフレーバーもあります。
例えば、ミント、ストロベリー、コーラ、レモン、チョコレート、エナジードリンク、バジル、マフィン・・と数え切れないほど多くの種類のフレーバーがあるので自分が美味しいと思える味を見つけ、吸う事が出来ます。
またフレーバーは、複数の味をミックスする事で一味異なる味になる為、新しい味を探す楽しみもあるでしょう!
タバコの葉を使用しているので、タバコ特有の吸いごたえ、煙の満足感も高いと感じられるので、喫煙者からも人気です。
シーシャが健康に与える影響
結論からいうと、「シーシャは健康に害がない」とは言い切れません。
そもそもシーシャは煙であり、本来肺に入れるべきものではない刺激物の一つです。「誰でも簡単!シーシャの吸い方・輪っかを作るコツを解説!」でも説明していますが、シーシャは深呼吸をするイメージで吸うのがポイントです。呼吸のため、どうしても肺に空気は入ります。煙を吸っているということからも、健康によくないということはわかりますよね。
シーシャの煙の中には有害物質が複数含まれています。それらの有害物質が健康に害を与えています。その中でも代表的な3つの有害物質を説明していきます!
シーシャの代表的な3つの有害物質とそれらが及ぼす影響
ニコチン・タール・一酸化炭素が、シーシャに含まれている代表的な有害物質です。これらは、煙草の三大有害成分とも呼ばれています。
シーシャは煙草の一種であり、タバコの葉を熱し(燻し)ている為、ニコチンもタールも少量ですが含まれています。また、シーシャは炭で熱すると言う特徴があることからも一酸化炭素を放出します。
この3種類の有害物質がなんなのか、身体にどのような影響を及ぼすのか、詳しく説明していきます!
ニコチン
ニコチンとは、タバコの葉に含まれていて、依存性を高める物質です。
体への影響は、血管収縮作用があり、血圧が上昇し、心臓へ負担をかける事です。
ニコチンは水に溶ける性質があり、紙巻タバコを水に1時間漬けた場合、1時間に50~70%のニコチンが溶け出ると言われています。
また、厚生労働省ではニコチンを以下のように述べています。
たばこの葉に含まれており、喫煙によって煙から体内に取り込まれます。血液中のニコチンは急速に全身に広がります。中枢神経にあるニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR)にニコチンが結合すると、報酬系と呼ばれる神経回路に作用して心地よさをもたらします。喫煙の習慣をなかなか止めることができないのは、この仕組みが強い薬物依存を引き起こすためです。
また、強い血管収縮作用があるため毛細血管を収縮させ血圧を上昇させます。中毒性があり、子供が誤ってたばこの葉を食べたりすると中毒を起こし、死に至ることもあります。
ニコチンそのものには発がん性は認められていませんが、ニコチンが分解・代謝されることによって生み出されるニトロソアミン類は発がん性があることが知られています。
(厚生労働省https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/tobacco/yt-034.html)
シーシャは一度水に通した煙を吸う為、水溶性の高いニコチンは軽減されます!
タール
タールとは、タバコを吸った時にフィルターや歯を茶色に染めるヤニのことです。
タールにはニコチンをはじめとする有害物質や発がん性物質が多く含まれており、1日20本タバコを吸う人は1年でコップ半分のタールを肺に溜める事になるとも言われています。
また、厚生労働省ではタールを以下のように述べています。
たばこの煙には、不完全燃焼によって発生する燃焼副生成物が多数含まれており、一酸化炭素やガス状成分をのぞいた粒子状の成分の総体を、タール(たばこのヤニ)と称しています。このタールにはニコチンをはじめとする有害物質や発がん性物質が数多く含まれていますが、タールに含まれる発がん性物質の代表的なものにはベンゾ[a]ピレン・芳香族アミン類・たばこ特異的ニトロソアミン類などがあり、他にもがんを引き起こす可能性のある物質が約70種類含まれています。
(厚生労働省https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/tobacco/yt-025.html)
本来、植物などを燃やす時に生じるもので、フレーバーが焦げた状態(喉が痛くなる・咳き込んでしまう煙)に多く含まれており、肺への刺激が強くなると言われています。煙を浅く吸うことや味がしなくなったり焦げたりしたら惰性で吸わずに、切り上げるか、フレーバーのおかわりをすること、フレーバーを焦がさないように、火力を調整することでタールの吸引を最小限に抑えることができます!
一酸化炭素
一酸化炭素とは、酸素が不十分な環境で不完全燃焼を起こすと発生する気体のことを言います。
一酸化炭素は、酸素の200倍以上も血液中のヘモグロビンと結びつきやすい性質を持っています。ヘモグロビンは、血液中の酸素を全身に運ぶ役割をもっていますがその為、一酸化炭素が酸素より早くヘモグロビンと結びついてしまい、ヘモグロビンが血液中に運ぶ酸素の量が減ることで、全身の細胞や組織が酸素不足の状態になります。酸素供給が低下することで現れる症状を一酸化炭素中毒といいます。
一酸化炭素と結びついたヘモグロビンをCOHb(一酸化炭素ヘモグロビン)と言い、血液中のCOHbの量(濃度)により、発言する症状が異なりますので、以下に表で示します。
血中COHb濃度(%) | 症状 |
0〜10 | なし、軽い頭痛、めまい |
10〜20 | 軽い頭痛、激しい運動時の息切れ |
20〜30 | 拍動性の(心拍に同期したズキンズキンという)頭痛、体動時の息切れ |
30〜40 | 激しい頭痛、悪心・嘔吐、判断力の低下 |
40〜50 | 頻脈、意識混濁、失神 |
50〜80 | 意識消失、痙攣、呼吸不全、呼吸停止 |
80以上 | 致命的(即死) |
室内を換気したり、ゆっくりなペースで吸うことで中毒症状を抑えることができます!
シーシャの方が健康に悪い?
シーシャに含まれる有害物質の説明をした所で、冒頭に書いた
シーシャと紙巻きタバコはどちらの方が健康に悪いのかを解説していきたいと思います!
まずは、シーシャと紙巻きタバコの違いから説明していきます!
シーシャと紙巻きタバコの違い
シーシャと紙巻きタバコの違いは次の通りです。
シーシャ | 紙巻きたばこ | |
吸う物質 | 水を通した煙 | 煙 |
有害物質の量 | 少ない(紙巻きたばこと比較) | 多い(シーシャと比較) |
1回に吸う時間 | 1~3時間 | 5分程度 |
味の種類 | 柑橘系からお菓子まで多い | 少ない |
持ち運び | 難しい | 簡単 |
シーシャの煙は水蒸気に近いですが、紙巻きタバコの煙には200種類以上の発癌性物質やタールといった有害物質が含まれています。また、紙巻きたばこは、タバコの葉を燃やし、煙を直接吸います。対してシーシャは、煙を水に潜らせる為、煙を吸った時のニコチン量がかなり減衰されます。ニコチン濃度が下がることで依存度は比較的低いと考えられていますが、タバコの葉を使用している以上完全になくなるわけではないので、依存性がないとは言えません。タバコよりもニコチンやタールといった有害物質を抑えやすいといわれているシーシャですが、タバコと同じように過度に吸い続けてしまうと、依存度も高くなり、体に害を受けやすくなってしまいます。
身体への影響を比較!
自分もずっと気になっていた、身体への影響を比較して、シーシャと紙巻きタバコどちらの方が健康に悪いのか調べた結果、どちらの方が悪いと一概には言えないことがわかりました。
シーシャ1回分の吸引によって発生する一酸化炭素の量は、紙巻きタバコ1本分で発生する量の約4〜5倍であり、脳などへの重大な影響が懸念されると言われています。
これだけ読むと、シーシャの方が身体に悪そうだと思いますよね?
しかし、シーシャと紙巻きタバコの違いでも説明したように、
シーシャは燃焼時間が長く一時間以上にわたり吸い続けるのが可能であるのに比べて、紙巻きタバコは5分程度であること。
また、お店でしかシーシャを吸わないという方は、持ち運びが簡単であり頻繁に吸うことが可能である紙巻きタバコと比較して、吸う頻度が少ないということ。
以上の2つの観点を考慮すると、一概にシーシャの方が健康に悪いとは言えませんよね。
シーシャの注意点
ニコチンやタールは、継続して喫煙する事により身体への害が発生しますが、一酸化炭素中毒においては、その都度気をつけなければならない事です。1回の燃焼時間が長く、1時間以上にわたり、時間をかけて楽しむことができるのは、シーシャのメリットでもありますが、速いペースで吸うことで出てしまう害もあります。
ニコチンやタールは水溶性であることから、一度水を通して吸うことで、含有量は減衰されますが、0にはなりません。中にはニコチンフリーのフレーバーも存在しますが、炭を使用しフレーバーを熱していることからも、タールや一酸化炭素などその他の有害物質は避けれないことがわかります。
まとめ
シーシャの方が健康に悪いと言い切れないのは確かですが、シーシャも煙草の一種です。
喫煙により、中毒性や身体への害は十分にあり得ます。しかし、シーシャを浅く吸ったり、フレーバーを変えたり、換気をしたりなど吸い方次第で身体への害を軽減させることが可能です!
多かれ少なかれ身体に害が出てしまうのが嗜好品の特徴です。シーシャも嗜好品の1つであるということを踏まえた上で楽しむのがいいですね。
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[…] 今回述べたように、シーシャにはニコチンの含まれているものとニコチンの含まれていないニコチンフリーのものとの2種類があります。ニコチンの含まれているものでも、吸い方によっては害を抑えることも可能です。好みや場面によってフレーバー使い分けることで、よりシーシャを楽しむことができると思います。また、シーシャ含まれる有害物質はニコチンのみではありませんので、シーシャについてより詳しく知りたいという方は、「健康に害はあるの?シーシャの身体への影響を徹底解説!」も併せてご覧ください。 […]
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